注文住宅を建てようと考えた時、どこに相談に行きますか？とりあえず住宅展示場に行ってみようかと考える人が多いかもしれません。ところが実際は、住宅展示場以外にも、さまざまな相談窓口があります。そこで今回は、注文住宅を建てる相談ができる窓口の種類や特徴、メリットとデメリットを紹介します。
1. 注文住宅を建てる際に相談できるのはどこ？
注文住宅を建てようと考えた時に相談ができる先には、次のような場所が考えられます。
1-1. 住宅展示場
一か所にさまざまなハウスメーカーがモデルハウスを建て、来訪者に無料で見学を行っているのが住宅展示場です。
1-2. ハウスメーカー・工務店
注文住宅を建てる際、建築を依頼するのがハウスメーカーまたは工務店です。2019年に行われた住宅を建てた人へのアンケートによると、約6割がハウスメーカーに、約4割が工務店に依頼したことが分かっています。
1-3. 不動産会社
不動産会社で相談できるのは、住宅を建てる土地についてです。建売りとは異なり、注文住宅を建てるには宅地探しも重要になります。
1-4. ファイナンシャルプランナー
ファイナンシャルプランナーとは、お金の相談に乗ってくれる専門家です。収入や家族構成、資産状況などを伝えることで、教育資金・老後資金・住宅資金などのプランニングを立ててもらえます。
2. 相談先ごとの特徴やメリット・デメリット
ここからは注文住宅を建てる際の相談先ごとの特徴やメリット、デメリットを紹介していきます。
2-1. 住宅展示場
住宅展示場では週末ごとに子ども向けのイベントが開催されるなどしていて、注文住宅の建設を考えた時にまず行ってみようと考える場所の1つだと言えます。モデルハウスを見学することで、建物の内装や外観、機能などが実際に体感できます。1日でいくつものハウスメーカーを回れるのも大きなメリットでしょう。モデルハウスには各ハウスメーカーの担当者がいて、実際に建物内を巡るなどしながら相談に乗ってもらえます。
ただし、モデルハウスは各ハウスメーカーで最も豪華な造りで、実際の住宅よりも広い敷地を使って建てられていることがほとんどです。そんなモデルハウスを見て一気に住宅への夢が膨らみ、契約してしまうのは非常に危険です。営業マンは上手にアピールしてくるので、ついついその気になって冷静な判断がしづらいのはデメリットでしょう。
何も家作りについて知識のない状態で住宅展示場に行くのは、おすすめできません。ハウスメーカー・工務店が決定した後で、内装や設備について確認程度に訪れてみる程度にしましょう。
2-2. ハウスメーカー・工務店
一口にハウスメーカーや工務店と言っても、それぞれ、得意なデザインや機能や可能な工法などはそれぞれ違います。新築見学会や相談会、勉強会などを定期的に開催しているハウスメーカーや工務店も多くあります。多くの場合、営業担当が窓口となり、相談に乗ってもらえます。
注文住宅を建てるといっても何から始めたらいいか分からない人も、住宅建設について幅広く対応してもらえます。また、予算や間取りに応じた具体的なアドバイスがもらえるのもメリットです。土地の分譲もしている住宅会社もあり、土地探しも同時に進められる場合もあるでしょう。
ただし、ハウスメーカーや工務店は非常に数多くあり、全てを訪ねるには時間も労力もかかってしまいます。さらにどこの営業マンもアピールがうまいので、どこに決めていいのか迷ってしまったり、逆にすぐに決めてしまい後悔してしまったりすることも考えられるでしょう。また、土地の紹介をしてもらえない会社の場合、土地は別に探さないといけないのもデメリットだと言えます。
ある程度、建てたい家や間取りの方向性が固まっていて、希望するハウスメーカーや工務店がある程度絞られている人におすすめの相談先でしょう。
2-3. 不動産会社
不動産会社は、土地選びも必要になる注文住宅の建設には良い相談相手だと言えます。宅地探しなら、ハウスメーカーや工務店などよりも不動産会社の方が詳しいはずです。
不動産会社によっては、土地についてだけでなく、住宅ローンの申し込みや売買契約などのサポートをしてくれることもあります。土地についての情報量が豊富なので、どうしても建てたいエリアがある人や土地の広さ、日当たりなどを重要視したい人は、メリットを多く感じることでしょう。
ただし、不動産会社は今やコンビニより多くあると言われていて、不動産会社を選ぶのがまず難しいものです。さらに不動産会社は土地を売ることがゴールなので、その土地にどんな家が建てられるかまで不動産会社は面倒を見てくれません。せっかく買った土地でも、形の問題で希望のハウスメーカーで建てられないなんてケースもあるので注意が必要です。
2-4. ファイナンシャルプランナー
注文住宅を建てるに当たって、資金面で不安がある際には、ファイナンシャルプランナーに相談する手があります。家計の実態や家族構成などを伝えると、今後必要になる教育費や車の買い替え、老後資金などを加味して借入可能額や住宅ローンの選び方、金利の選び方などを診断してもらえるのです。無理のないローン返済額が分かれば、住宅に掛けられる費用が掴め、費用への不安が取り除けます。
ただし、ファイナンシャルプランナーは住宅メーカーや工務店の紹介は行っていません。不動産会社や住宅メーカーに所属するファイナンシャルプランナーもいますが、その場合中立の立場だとは言いづらいでしょう。
2-5. 住宅の無料相談窓口
注文住宅のハウスメーカーや工務店を選ぶお手伝いをしてもらえるのが、無料の相談窓口です。有名なのは「スーモカウンター」や「住まいの相談口」などです。ハウスメーカーや工務店を中立の立場で紹介してもらえるので、信頼感があります。さらに注文住宅を建てる段取りや資金のシミュレーションなどもしてもらえ、無料で何度でも相談できるのがメリットです。予算やハウスメーカー・工務店選びを中立な立場でアドバイスしてくれる分、こちらがいい気分になるような、セールストークなどがないのをデメリットと考えるかどうかは人それぞれでしょう。
3. まとめ
注文住宅を建てる際、資金面が心配な人、とりあえず段取りから知りたい人、ハウスメーカー・工務店が絞れている人、土地にこだわりたい人など、知りたいことや得たい情報によって相談先は異なります。自分に合った相談先を探しましょう。
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