注文住宅を建てる際に、なかなか決まらないのが「間取り」です。間取りが、注文住宅で後悔するかどうかを決定づける要素だといっても過言ではありません。そのため深い悩みとなってしまうのでしょう。今回は、間取り決めで後悔しないために重要な「コンセプト」についてお伝えしていきます。コンセプトのない間取りは、いざ住んでみると「もっとこうした方がよかった」と感じることが多くなるでしょう。どのようなコンセプトがよいか分からない方のために5つのコンセプトを紹介します。
1. 解放感のある家にするには
解放感をコンセプトとした間取りでは、空間に広がりを感じられます。明るく、実際の床面積以上に広さを感じる空間作りが可能です。
1-1. 吹き抜け
リビングや玄関に吹き抜けがあると、明るく光が差し込み、開放的な空間となり、実際よりも広く感じられるでしょう。吹き抜けを通してコミュニケーションを取ることもでき、家族の雰囲気も明るくなりそうです。
1-2. ダウンリビング
ダウンリビングとは、通常の床面よりも一段下げて作ったスペースです。一段下がる分、天井までの高さが生まれ、吹き抜けに近い解放感を得られます。また、デザイン性も高くなるため、自慢したい空間になることでしょう。
1-3. ウッドデッキ
リビングから続いたスペースにウッドデッキがあることで、空間に広がりを感じられます。くつろぎの場や子どもの遊びスペースなど、使い方もさまざまです。庭がある場合は検討したいスペースです。
2. 家事導線がスムーズな家にするには
家事導線は、毎日の暮らしの中でとても重要です。とくに子育て世代は負担が大きいので、間取りの工夫で時短につなげたいものです。
2-1. 水回り導線
キッチンや洗面室、バスルームやトイレなどを集め、水回り導線がスムーズな間取りになっていると家事を効率的に進められます。また、玄関から洗面室やバスルームにつながっていると、帰宅後にすぐに汚れを落とせますよ。感染症予防や子どもが思い切り汚れた際にも安心です。さらに、水回りが集まっていると施工費用を抑えられるというメリットもあります。
2-2. ランドリールーム
共働き世帯など、日中家を空けることが多い家庭に人気です。雨でも安心なのが大きなメリットとなります。ランドリールームがあると洗濯物を運ぶ手間がなくなり、洗濯時の負担がぐっと減りますよ。さらに後述するファミリークローゼットが隣接していれば、洗濯から片付けまでを済ますことが可能です。
3. 家族がつながる空間にするには
間取りを考えるにあたって「家族」は大きなキーワードになるでしょう。家族との距離感を大切にしたい方におすすめです。
3-1. リビング階段
リビング内に階段を設ける間取りで「リビングイン階段」と呼ばれることもあります。リビングに階段があることで、部屋に行くには必ず通ることになるのです。家族が必然的に顔を合わせられる空間となります。
3-2. 対面キッチン
対面キッチンは定番の間取りとなっています。キッチンにいながら子どもの様子を見られ、安心して家事を行えます。また、解放感も感じられるでしょう。アイランド型やL字型などさまざまな形がありますので、配置スペースや掃除のしやすさも考えて選ぶことが必要です。
3-3. リビングの畳コーナー
リビングの一角に畳コーナーや和室を設ける間取りも、家族を感じられる空間となるでしょう。子どもが小さい時のお昼寝スペースとなるだけでなく、体調を崩した際の隔離スペースや家事スペース、客間など汎用性が高いことも人気の理由となっています。また、高さを出したコーナーとすることで、下部に収納スペースを作ることもできます。
4. 収納でスッキリな家にするには
収納スペース不足は注文住宅作りにおいて後悔しやすいポイントとなります。住んでいるうちにものが増えてしまう方も多いので、ゆとりを持っておくと安心です。
4-1. ファミリークローゼット
ファミリークローゼットとは、家族分の衣類をまとめて収納できるスペースのことです。衣類が分散しないため管理がしやすく、洗濯などの家事導線や着替えなどの生活導線がスムーズになるため、スッキリするだけでなく暮らしやすさも感じられることでしょう。
4-2. 洗面室収納
洗面室は意外とものが多くなるスペースです。洗面台の収納では足りず、置き場に困ったり、見えるところに置いたりすることで雑多な印象となることも多いでしょう。置くものを想定して、ゆとりあるスペースを確保したいところです。洗濯に必要なものや洗剤などのストック、タオルやパジャマなどは、洗面室にあると便利です。
4-3. 土間収納
土間収納はシューズクローゼットとも言われます。靴だけではなく、ベビーカーや外で使うおもちゃ、アウトドアグッズ、ペット用品など収納の用途はさまざまで、あると便利なスペースです。玄関と廊下それぞれから出入りできるようにすると導線もスムーズになります。
4-4. パントリー
キッチンの近くにパントリーを作る間取りも人気となっています。食材のストックや災害用の備蓄品、調理器具などを置けるスペースです。中には家電まで収納できるようにする方もいらっしゃいます。パントリーがあるとスッキリとしたキッチンになるでしょう。また、玄関からの導線を考えた間取りにすると、買い物から片付けまでスムーズに終わらせられます。
5. ライフスタイルの変化に合わせられる家にするには
仕事や家族の生活スタイルが変わった際に、使い道を選択できる間取りにするのもよいでしょう。
5-1. 子ども部屋
子どもが使う時期は意外と短いものです。2部屋続きのスペースとしておくことで、仕切りや壁によって2部屋にできます。小さい頃は広々したキッズルームとなり、成長した際には個室、また子どもの独立後は、里帰りのための部屋や趣味の部屋、収納など変化に合わせることが可能です。
5-1. 多目的スペース
使い方の決まっていないスペースがあると、ライフスタイルの変化に対応しやすいでしょう。子どもの遊び場や学習スペース、書斎やワークスペース、使い方を考えていくのも楽しいものです。
6. まとめ
理想の家づくりをするには、図面で見るだけでなく写真やモデルルームなどの実例によりイメージを膨らませるとよいでしょう。気に入ったポイントをピックアップし、優先順位を付けることで、間取り決めをスムーズに行えます。そして、実際に作ってもらった複数の間取りプランを比較することで、好みを知れ、より理想的な間取りを作ることが可能です。
「株式会社安藤工務店」では、お客様が実際に住み始めてから、ずっと豊かな暮らしを続けていけるような家作りを目指しています。お客様が不安や悩みを無くせるようサポートしていきますので、どうぞお気軽にご相談ください。
